やっほ〜!デザイナーのさくらです!
およそ半年前に出願した商標登録が、ひとつ無事に登録されました!!
わ〜い!うれしい〜〜!
はじめての商標登録、実際にやってみて通った方法や、自力でやってみて簡単だったこと、大変だったこと、費用などを記録しておきます。
自分で商標登録できないかな?
と迷われている方は、参考にしてみてくださいね。
ちなみに、自分で商標登録にかかる費用は登録料含めて4万円〜、弁理士に頼む場合の相場は15万円〜ほどの違いがあります。
今回、登録にチャレンジしたのはこちら。
私がデザインしたブランドロゴです。
知財総合支援窓口INPITへ無料相談へ
progress!
商標登録、特許、知財関連どうにかしたいけど右も左もわからない!!
まずは、こちらの知財総合支援窓口へ行かれることをおすすめします。
というか、少しでも悩まれているのなら、絶対に行かれた方がいいです。
断言します、「この分野は複雑すぎて、素人には絶対に分かりません。」
本を買ったり、いろんなブログやYouTubeを見てゼロからやろうとするよりも、まずプロに聞きましょう!!このブログもそれを前提に書いています。
これは特許庁が運営している、知財の無料相談窓口です。
予約をとれば、誰でも無料で1時間程度の相談を受けることができます。
電話やメールでも、ある程度相談に乗ってくれますので、まずは連絡をしてみてくださいね。
ちなみに、特許庁って実は国の機関じゃないって、知ってましたか?
私はてっきり国が運営してると思っていたので、驚きました!
経済産業省の外郭団体で、なんと税金で運営されているわけではなく、独立採算制なんだとか。だから支払いは特許印紙なんですって。びっくり〜!
・初心者向け
・相談員さんが申請の方法や事前調査の方法を教えてくれる
・調査方法や申請方法が詳しく書かれたガイドブックがもらえる
・強引な営業や勧誘なし
・より専門的な知識が必要な場合や、弁理士が必要な場合は繋いでもらえる(依頼すると有料)
出願の方法と必要な資料を手に入れた!
知財総合支援窓口では、次に行う事前調査(プラットフォームの検索方法)を教えてもらえ、これらの必要な資料をいただきました。
Webからもダウンロード可能!
これらの書類は、同じものがINPITの公式サイトからでもダウンロード可能でした。
ただ一番左の操作マニュアルだけはないようです・・・。
商標登録出願書類の書き方ガイド[PDF:5.0MB]
そもそも出願して通る見込みがあるか?調べよう
ここの調査が、最初にして最大の難関じゃないかと!!
しかし、ここを自信を持ってクリアにできるレベルになれば、次のステップである申請書の作成も簡単ですし、審査に通る可能性がグッと高まります。
ここで調べないといけない事は大きく分けて3つです。
1.類似の登録がないか?
2.自分の商品やサービス(役務)の登録できる名称は何か?
3.自分の商品やサービス(役務)の区分が「第⚪︎類」に該当するのか?
これらのことを、特許情報プラットフォーム|J-PlatPatで調べていきます。
調べ方がちょっと難しいのですが、知財総合支援窓口で詳しく教えてもらえます。(もらったマニュアル本も参考にしながら家で行いました。)
・もし類似の商標や、同名が存在していても、「区分」もしくは「商品、役務(サービス)」が異なれば登録できる可能性がある。
・区分は45種類あって、商品は第1類から第34類、役務(サービス)は第35類から第45類となります。
・より専門的な知識が必要な場合や、弁理士が必要な場合は繋いでもらえる(依頼すると有料)
1.類似の登録がないか?
まずは、“似たような登録がないか“の調査します。検索窓の「呼称」の欄に、呼び方をカタカナで入力して検索します。
私たちの場合だと、「ニョインボウ」と検索。完全一致は0件だったので、「ニョイン」「ボウ」などで区切っていきました。
もしも似たような商標が既に登録されているようならば、かぶらないように書き方を工夫したり、区分を調整したりする必要があるので、不安のある方は弁理士にお願いした方が確実です。
私たちの場合は、明らかにかぶっているものが見当たらなかったため、そのまま個人で申請を続行することにしました。
2.自分の商品やサービス(役務)の登録できる名称は何か?
類似品の名称などから探しても良いと思います。
3.自分の商品やサービス(役務)の区分が「第⚪︎類」に該当するのか?
商品とサービス合わせて第1~45類に分かれています。
自分のものがどこの区分に該当するのかをまず調べます。
それに加え、私の場合は、「どこの区分でこの商標の効力を発揮させたいのか?」を考えながら全てに目を通して考えていきました。商標は1区分につき出願料と登録料がかかりますが、資金のある大手企業などは45類すべて取ることもあるようですね。
(商品・・・第1~34類、役務・・・第35~45類)
ここまでで「個人はムリ・・!」と断念する人もたくさんいらっしゃるかももしれません。でも、コツがわかれば素人でもできます。
今回、文字商標を調べる方法を書きましたが、図形商標の調べかたはもっと難しかったです!!!私が実際に行った調査の方法や申請書の書き方は、需要があればまた別記事にしようと思います。
progress!
出願書をつくってみよう!
よぉし、事前調査もできた!他とかぶってなくていける見込みがある!どの区分にするかも決めた!
あとは書類にするだけだ〜〜!
これが実際に私が作った出願書です。
左が図形商標、右が文字商標と呼ばれるものです。
これらは組み合わせてロゴとして使うのですが、私は分けて2枚を出願しました。
なぜ分けたのか?
その理由についてはまたご説明します。(結構ココがキモ。)
progress!
書式は、下記のボタンから特許庁のHPでダウンロード。
商標が文字のみの場合は、右側のWord文書「標準文字列」を選択します。
それ以外(図形やロゴ、色など)は左側のWord文書をダウンロードします。
書き方はこちらを参考に。
商標登録出願書類の書き方ガイド[PDF:5.0MB]
商標登録の願書を費用とともに郵送しよう!
願書の発送と一緒に支払いをするので、まずはその準備です。
商標登録にかかる費用って?
商標登録には、大きく分けて3回の費用がかかります。
1.出願のときに支払う出願料
2.審査に通ったときに支払う登録料
3.更新のときに支払う更新料
商標登録にかかる最低金額
払うタイミング | 金額 | |
(今ココ)出願するとき | 商標出願料 | 3,400円+(区分数×8,600円) |
---|---|---|
書面による出願が受理されたとき | 電子化手数料 | 1,200円+書面のページ数×700円 |
登録するとき | 商標登録料(10年) | 区分数×28,200円 |
更新するとき | 更新登録申請料(10年) | 区分数×38,800円 |
出願だけでも、最低12,000円からです。
これらを特許印紙で払います。
もし、登録されなくてもこのお金は戻ってきません。
私の場合、2枚に分けて提出し、出願のみで41,200円かかりました。
内訳はそれぞれこうです。
1枚目:1区分 12,000円
2枚目:3区分 29,200円
私のように2枚を同時に提出する場合でも、出願料の3,400円と、のちのちの電子化手数料は2枚分支払いが発生します。
そして無事に出願が通れば、また登録料を支払います。
最低1区分の合計金額は?
合計¥40,200かかります。(10年間)
費用を最低に抑えたい!
区分数を最低の1つで商標を登録する場合があるかと思います。それでも4万はかかります。
特許印紙はどこで購入できる?
次の3ヶ所で買えます。
1.集配郵便局
2.発明推進協会
3.特許庁
郵便局で買うのが一般的ですが、集配郵便局と呼ばれる、24時間営業しているような大きな郵便局でしか取り扱いがないことが多いです。小さな郵便局には取り扱いがないことが多いので、事前に電話で確認するのがベスト。
しかも奥の金庫から出してもらうので、5分くらい時間がかかります。
時間に余裕を持っていきましょう。
さあ、金額を間違えないように、特許印紙をペタペタっと!
商標登録出願を書き留めで発送しよう!
さあ、いよいよ発送です!
書き留めで発送します。
発送した日付が、出願日になりますので、いい日取りを選んで発送しましたよ〜〜!!
宛名はこのように書きます。
上に赤字で注意書きをお忘れなく。
なんだか緊張した〜〜!笑
progress
電子化手数料を納めよう!
出願して1週間くらいすると、「電子化手数料を納めてください」という書類がきます。郵便局へ支払いに行きます。
電子化手数料は、1件につき1,200円に書面1枚につき700円を加えた額です。
例えば、商標出願を書面で提出したとき(商標願1枚)の電子化手数料は、
1,200円+(1枚×700円)=1,900円
私の場合、2枚出願したので、
1,200円+(2枚×700円)=2,600円 でした。
progress!
無事に出願受理された!識別番号通知ってなに?
電子手数料を支払ってから約1週間で、
「無事に受理されましたよ〜」
という書類が送られてきました。
識別番号通知と、出願番号通知です
識別番号ってなに?
特許・商標に関するマイナンバーのようなもの。
初めて手続をした際に、番号が付与され、
「この人はどんな特許や商標を持っているのか?」を個人に紐づいて検索することができます。
出願・手続ごとに付与されるのではなく、1人が何度出願・手続をしても同じ番号を使うのだそう。
ただし個人情報ではなくて公開されます。
もし今後また、出願などをするときに、この識別番号を書面に記載するので、大切な番号ですね。メモメモ。
なお、この識別番号の付与を受けたあとで、氏名・名称、住所・居場所または印鑑に変更がある場合には、届出を提出する必要があります。
あとは待つだけ!
ここからはひたすら待ちます!!
審査までは平均半年ほどだそう。
審査の時期を3ヶ月くらい早めてもらえる、早期審査という制度もあるので、当てはまる方はチャレンジするといいと思います。
出願(申請)番号通知ってなに?
出願番号「2021-XXXXXX」をもらえたら、特許情報プラットフォーム|J-PlatPatで、自分の出願の詳細情報や経過、審査記録などを検索できるようになります。これも、誰でも検索することができます。
progress!
審査に通った!商標登録料を払おう!
「あれれ?これは・・・審査通知きたー!やったああああ!」
実は、早期審査の申請をしようと思っていたのですが、またたくまに半年が過ぎ、登録通知がきちゃいました!!笑
どれだけ時間の感覚ないねん、わたし。笑
でも無事に審査に通ってめでたしめでたし。
でも、あれっ?
よく見ると、1個しか商標登録がありません。「別々に2枚出したから?」
出願番号で検索してみると、同日に出したもうひとつの文字商標は、
まだ“審査中“になっていました。
まずは図形商標だけが先に審査に合格したということは
同時に出願しても、同じタイミングで審査が通るわけではないんですね。
文字商標は、もう少し待ってみようと思います。
30日以内に商標登録料を支払わなければ無効に!
なんですって〜!
30日以内に払わなかったら、これだけ頑張ってきたのが水の泡!
支払いにはまた書類を作らなければいけない〜!!ひいっ!
でももうひとふんばり、がんばろう!
特許庁のこのヘルプページは、今までのページとはうって変わってとっても見やすいです・・・!!
納付書のテンプレも下の方にあるので、ダウンロードして作成します。
これは簡単で、15分もあればできました。
納付方法と必要な金額は?
・特許印紙を購入して、郵送で納付する。
・10年分を一括して払う全額納付は、区分数×28,200円
・5年分を分割して払う分割納付の場合は、区分数×16,400円
・ただし5年分を分割した場合、6年目以降も権利を存続させるためには、後期納付期限までに登録料を納付する必要がある。
不安な方は、特許庁の料金を詳細に計算できる「手続料金計算システム」サービスもあります。
納付してからどれくらいで正式登録される?
登録までおよそ、3週間ちょっと。
登録証が手元に来るまでは、1ヶ月半くらい。
書面で作成し郵送で提出した場合、納付書の電子化電子化期間として約3週間の期間が必要だそうです。
その後、不備が無ければ3日以内で登録されます。
特許証(登録証)は登録日から約2週間後に発送されます。
更新を忘れないように!便利なサービス
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5年10年って、だいぶ長いですからね・・!!
私は携帯の2年縛りでも忘れがちだったので、Googleカレンダーと合わせて登録しておこうと思います。
progress!